ギリシア語の言葉:ロゴス・ロジック・〜学

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ギリシア語のὁ λόγος  は「言葉」という意味ですが他にも「議論」「述べること」「物語」などの意味も持ちます。動詞 λέγω は「話す」という意味です。

ロゴス logos

ギリシア語の単語がそのまま日本語でも使われています。英語のlogosは「言葉」というより「理性」という意味で使われています。ヨハネの福音書の始まりは

Ἐν ἀρχῇ ἦν ὁ Λόγος, 「はじめに言葉があった」

とあり「言葉は神の理性」という理解があったようです。

ロジックlogic

ロゴスの形容詞形がロジックです。日本語では「論理」「論理学」と訳されます。「言葉」で説明可能かが判定基準になります。

プロローグ・エピローグ prologue epilogue

πρόλογοςはロゴスに προ-「前に」という接頭辞がついたもので「前の言葉」という意味になります。英語のprologueは劇などの序幕や物語の前章部分を指します。

ἐπίは「追加の」という接辞がついたἐπίλογος、英語のepilogueは劇の終幕や物語の最終章を指します。

モノローグ monologue

mono-「一つの」という接頭辞がつくと「独白」とくに劇において「一人の登場人物による語り」を意味します。

ダイアローグ dialogue

接頭辞dia-「通して」をつけると「複数の人を通して語られた言葉」「対話」を意味します。

方言 dialect

δῐᾰ́λεκτοςはダイアローグと似た言葉ですがどちらかというと「対話の作法」を意味します。土地によってこの作法が違うことから「方言」の意味になりました。

〜学 -logy

対象となる言葉の最後にロゴスから派生した接尾辞 -logyをつけると「〜学」という意味になります。これは大変便利な接尾辞で様々な単語が作られました。主なものをあげてみます。

  • biology 生物学 βίοςは「生命」「生物」
  • archaeology 考古学 ἀρχαῖος ‎は「昔」「古代」
  • astrology 占星学、占星術 ἄστρονは「星」「惑星」「星座」
  • anthropology 人類学  ἄνθρωποςは「人間」
  • mythology 神話学 μῦθος は「物語」「神話」
  • neurology 神経学 νεῦρονは「筋」「神経」
  • sociology 社会学 societāsはラテン語で「社会」
  • technology 科学技術 τέχνηは「技術」「芸術」
  • theology 神学 θεόςは「神」

上記は一部です。sociologyなどはラテン語とギリシア語が混ざっていますし近年ではJapanology 「日本学」というように英語も使われています。今後も新しい分野の研究が進むとこの形式の単語は作られるでしょう。

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