ギリシア語の言葉:メラニン・メランコリー・白血病

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ギリシア語でμέλᾱς / melas / メラースは「濃い色の」「黒い」「暗い」などを意味する形容詞です。このような色のものを表現する時にこの形容詞が使われています。この対義語はλευκός / leukos / レウコスで「明るい色の」「白い」という意味です。

メラニン melanin

肌が紫外線を受けると皮下で生成される色素のことを言います。日焼けの色はこの色素に由来しています。-inや-ineは生化学で混合物の名前を示す接尾辞です。

メラネシア Melanesia

オーストラリアの北のニューギニア島を中心とする島々のことを指します。ἡ νῆσος  は島を表します。このあたりの島を航海した西洋人が島民の肌の色の濃さを指して「濃い色の島々」と呼んだとされています。

メラネシアの隣の海域にも同じような名前が付いています。Micronesia ミクロネシアは「小さい島々」、Polynesia ポリネシアは「たくさんの島々」の意味になります。

メランコリー Melancholy

悲しい気持ちや抑鬱状態になることをメランコリーと言います。古代ギリシアの医学では黒い体液とされていたἡ χολή  「胆汁」の分泌が過剰になると精神的に落ち込むと言われていてメランコリーとは「黒い胆汁が過剰分泌したための抑鬱状態」という意味になります。

白血病 leukemia

λευκόςからの派生語で日本語で親のあるものはあまりありません。αἷμα「血」という言葉と結びついて「白い血」の病気、つまり「白血病」の意味になります。この病名がつけられたのは19世紀のことですが医学でのギリシア語の影響は大きかったと言えます。

白人 leucodermic

λευκόςがδέρμα「肌」という単語と結びついて「白人」「コーカソイド」の意味になります。

ルクス lux

これはλευκόςと同じ由来のラテン語lūxからきた言葉で国際単位系に採用されている照度、光の明るさを指します。

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