古ノルド語の数字(1)

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古ノルド語の数字についてのページです。ここには基数cardinal numberを一覧で載せます。基数とはいわゆる一般的な数字のことです。これに対して「何番目」を表す数字は序数ordinal numberと言います。

古ノルド語の基数は英語と似ていて比較すると大変興味深いです。

20まで

4までの数字は格性で変化します。ここのものは主格男性のものです。変化は次回で説明します。

基数 古ノルド語 英語
1 einn one
2 tveir two
3 þrír three
4 fjórir four
5 fimm five
6 sex six
7 sjau seven
8 átta eight
9 níu nine
10 tíu ten
11 ellifu eleven
12 tólf twelve
13 þrettán thirteen
14 fjórtán fourteen
15 fimmtán fifteen
16 sextán sixteen
17 sjautján seventeen
18 átján eighteen
19 nítján nineteen
20 tuttugu twenty

12までのものは1単語である点、13からはそれぞれ10を意味する-tánや-teenによる複合語になっている点など二つの言語で共通です。

120まで

古ノルド語の30以降は英語の-tyと同じような役割のtigirが後ろにつきます。このtigirは複数形でここでは出てきませんが単数形はtigrです。古ノルド語では100も110もこの法則に従い120でhundraðという別な形式になります。

このhundraðは英語のhundredと同じ由来になります。古英語のhundredは古ノルド語と同じく120を意味していました。100を意味するteenty、110を意味するeleventyという単語は古英語を元に20世紀に再構築された言葉です。

『指輪物語』The Lord of The Ringsの登場人物ビルボは111歳の誕生日を迎えます。ここでeleventy-oneとかhis eleventy-first birthdayという表現が見られます。

英語では120を意味する場合に限り「長いハンドレッド」long hundredという表現を使います。

基数 古ノルド語 英語
30 þrír tigir thirty
40 fjórir tigir forty
50 fimm tigir fifty
60 sex tigir sixty
70 sjau tigir seventy
80 átta tigir eighty
90 níu tigir ninety
100 tíu tigir (teenty)
110 ellifu tigir (eleventy)
120 hundrað (hundred)

より大きな数字について

hundraðより大きい数字は計算機があると便利です。古ノルド語の3桁目は100ごとではなく120ごとに増えていきます。

hundraðは格と数で変化します。複数形はhundruðです。

基数 古ノルド語 意味
240 tveir hundruð 2つの120
360 þrír hundruð 3つの120
480 fjórir hundruð 4つの120
600 fimm hundruð 5つの120
720 sex hundruð 6つの120
840 sjau hundruð 7つの120
960 átta hundruð 8つの120
1080 níu hundruð 9つの120
1200 tíu hundruð 10の120
1320 ellefu hundruð 11の120
1440 tólf hundruð 12の120

また4桁目の数字としてþúsundがあります。英語のthousandと同じ由来ですが1200を表します。英語では「長いサウザンド」long thousandと呼びます。複数形はþúsundirでhundraðと同じように使います。

このように10進数と12進数の二つのシステムが混在した数え方になっています。

tíu hundruðとþúsundは両方とも1200を表す同じ数になります。

古ノルド語の数字(2)

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