古ノルド語の主な前置詞と副詞

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前置詞

古ノルド語の前置詞はそれに続く単語の格が個々に決まっています。これを格支配case governmentといいます。前置詞を覚えるときにはその格支配も合わせて覚える必要があります。これはドイツ語、ラテン語やギリシア語でも同様です。

一つの前置詞に複数の格支配が存在するものがあります。一般に対格は動きを伴う場合、与格は動きを伴わない場合に使われます。例えばíは対格支配の場合は「〜の中に向かって」、与格支配の場合は「〜の中において」という意味になります。

英訳や和訳の用法は代表的なものです。

原形 格支配 英訳 和訳
til 属格 to 〜へ
í 対格 into 〜の中に向かって
与格 in 〜の中において、〜の期間
á 対格 onto 〜の上に向かって
与格 on 〜の上において
um 対格 about 〜のあたりに
við 対格 with 〜と一緒に
与格 against 〜に反して
með 対格 with (thing) (物)を携えて
与格 with (person) (人)と一緒に
fyrir 対格、与格 before, for 〜の前で、〜のために
af 与格 of 〜の
eptir 対格、与格 after 〜のあとで
frá 与格 from (位置)から
ór 与格 out of, from 〜のそとへ、(材料)から
yfir 対格、与格 over 〜を超えて、〜の上で
nær 与格 near 〜の近くに
undir 対格、与格 under 〜の下に、〜の下で
móti 与格 against 〜に対して
ofan 属格 above the surface of 〜の表面の上で
hjá 与格 by, near 〜の近くに
milli 属格 between 〜の間に

副詞

前置詞と重複するものもあります。英訳や和訳の用法は代表的なものです。

原形 英訳 和訳
þá then そのとき
þar there そこで
now
svá so, such そのような
eigi not 〜でない
ekki not 〜でない
vel well 良く
áðr before 以前
fyrr before, previously それより前に
síðan then その後
þó nevertheless にもかかわらず
heim home 家へ、家で
út out 外へ、外で
hér here この場所で
mjök very とても
þegar at once すぐに、すでに
saman together 一緒に
inn inside 中へ、中で
heldr rather むしろ、逆に
brott away かなたへ、かなたで
enn yet, still 未だに
upp up 上へ、上で
niðr down 下へ、下で
ofan from above 上から
aptr back,again 後ろに、再び
illa badly 悪く
lengi for a long time 長い間
hversu how どのように?
þangat to there そこへ向かって
aldri never 全く〜ない
nær nearly 近くに
mikit greatly すばらしく
útan from outside 外側から
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