ラテン語の名詞変化:第五変化形とギリシア風変化形

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第五変化形の名詞はそれほど多くありません。語尾変化に-e-が含まれているのが特徴です。この変化形はほぼ女性名詞です。この変化形で知られている五つ単語を挙げます。

第五変化形の名詞の例

rēs, reī, f. 「事物」

rēs rēs
rēs rēs
rem rēs
r rērum
r rēbus
rē rēbus

以下のものが同様の変化をします。

  • fidēs, -eī, f. 「信念」
  • spēs, -eī, f. 「希望」

diēs, diēī, m.f. 「日」

rēsと違い属格と与格の単数でeが長母音になっています。diesは基本的には男性ですが場合によっては女性で使われることがあります。

diēs diēs
diēs diēs
diem diēs
diēī diērum
diēī diēbus
diē diēbus

以下のものが同様の変化をします。

  • speciēs, -ēī, f. 「光景」「様子」

rēs pūblica, reī, pūblicae, f. 「共和国」「国家」

これは複合語で英語のrepublicの元の言葉ですが、構成する二つの単語がそれぞれ変化をします。rēsは第五変化形でpūblicaは第一変化形です。

rēs pūblica rēs pūblicae
rēs pūblica rēs pūblicae
rem pūblicam rēs pūblicās
reī pūblicae rērum pūblicārum
reī pūblicae rēbus pūblicīs
rē pūblicā rēbus pūblicīs

二つの単語が別の変化をするので格の違いが分かりやすくなっています。それでも主格呼格の単数、主格呼格の複数、属格与格の単数、与格奪格の複数は同じになっています。

ギリシア風変化形

ラテン語の変化形は以上の5つに分類されますが稀にギリシア語が混ざる時があります。単語の他にギリシア風の固有名詞を含みます。

こちらについては出たところを調べていくしか方法がありません。または古代ギリシア語の名詞変化を覚えるというのも手です。

以下一つだけ例を挙げておきます。

nymphē, -ae, f. 「精霊」

nymphē nymphae
nymphē nymphae
nymphēn nymphās
nymphae nymphārum
nymphae nymphīs
nymphē nymphīs

主格呼格対格の単数がギリシア風に変化していますがそれ以外はラテン語の第一変化形です。

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